クレジットカードの手数料は何がかかる?利用者側の手数料と店舗側の手数料
クレジットカードを使う際、手数料がかかる場面とかからない場面があることをご存じでしょうか。実は、カード払いを選んだからといって、すべての取引で手数料が発生するわけではありません。
手数料が発生するかどうかは、主に支払い方法の選択によって決まります。日常的に利用する1回払いであれば、基本的に手数料はかかりません。しかし、分割払いやリボ払いを選択すると、利用金額や回数に応じた手数料が必要になります。
手数料がかかる場面とかからない場面
クレジットカードの手数料は、選択する支払い方法によって大きく変わります。以下の表で、主な支払い方法と手数料の有無を確認してみましょう。
| 支払い方法 | 手数料 | 備考 |
|---|---|---|
| 1回払い | なし | 最も一般的な支払い方法 |
| 2回払い | なし | 一部の店舗では利用できない |
| 3回以上の分割払い | あり | 回数に応じて手数料が変動 |
| リボ払い | あり | 残高に応じて手数料が発生 |
| ボーナス一括払い | なし | 夏冬のボーナス時期に支払い |
つまり、手数料を避けたいのであれば、1回払いか2回払い、あるいはボーナス一括払いを選ぶのが良いでしょう。これらの支払い方法なら、購入金額以外の負担は発生しません。
カード利用者と加盟店、それぞれの手数料
クレジットカード決済には、実は2種類の手数料が存在します。1つは利用者がカード会社に支払う手数料、もう1つは店舗(加盟店)がカード会社に支払う決済手数料です。
店舗側が支払う決済手数料は、一般的に利用金額の3~5%程度とされています。この手数料は店舗の規模や業種によって異なり、取引額が大きい店舗ほど低い手数料率が適用される傾向があります。ただし、この決済手数料はあくまで店舗側の負担であり、利用者が直接支払うものではありません。
分割払いとリボ払いの手数料
クレジットカードの手数料の中で、最も利用者の関心が高いのが分割払いとリボ払いの手数料でしょう。どちらも月々の支払い負担を軽減できる便利な方法ですが、その仕組みには大きな違いがあります。
分割払いは支払い回数を決めて返済する方法で、回数が多いほど1回あたりの支払額は少なくなりますが、手数料の総額は増加します。一方、リボ払いは毎月の支払額をほぼ一定に保つ方法で、利用残高に応じて手数料が計算されます。
分割払いの手数料率と計算方法
分割払いの手数料は、カード会社や選択する支払い回数によって異なります。一般的には年率12~15%程度で設定されており、3回払いから手数料が発生します。
例えば、10万円の商品を10回の分割払いで購入した場合を考えてみましょう。年率14.5%の手数料が適用されると、10回分の手数料は約6,800円となり、総支払額は約10万6,800円になります。
支払い回数が増えるごとに手数料率も上昇するのが一般的です。3回払いでは年率12%台ですが、10回払いになると14%台、24回払いでは15%前後になることが多くなっています。
リボ払いの手数料の仕組み
リボ払いは、利用金額に関わらず毎月の支払額がほぼ一定になる支払い方法です。毎月「設定した金額+手数料」を支払う形になり、手数料は残高に対して計算されます。
手数料率は年率15%程度が一般的で、利用残高が大きいほど、また返済期間が長いほど手数料の総額は増えていきます。例えば10万円をリボ払い(月々5,000円コース)で返済すると、完済まで20回以上かかり、手数料の総額は約1万5,000円~2万円程度になります。
リボ払いは月々の負担を抑えられる反面、返済期間が長期化しやすく、気づかないうちに手数料が膨らんでいるという状況になりがちです。利用する際は、残高と返済計画をしっかり確認することが大切です。
キャッシングサービスの手数料
クレジットカードには、買い物に使うショッピング機能のほかに、現金を借りられるキャッシング機能が付帯していることがあります。急な出費で現金が必要になったときには便利なサービスですが、利用には必ず手数料(利息)が発生します。
キャッシングは1回払いでもリボ払いでも手数料がかかる点が、ショッピング利用とは大きく異なります。また、ATMで借り入れる際には、別途ATM利用手数料が必要になることもあります。
キャッシングの利息と返済方法
キャッシングの手数料(利息)は、年率15~18%程度で設定されていることが一般的です。ショッピングのリボ払いよりも高い金利が適用されることが多くなっています。
返済方法は「1回払い」と「リボ払い」から選べることが多く、1回払いを選べば次の支払日に元金と利息をまとめて返済します。リボ払いを選んだ場合は、毎月一定額ずつ返済していく形になりますが、返済期間が長くなるほど利息の総額も増えていきます。
例えば5万円をキャッシングして1カ月後に返済した場合、年率18%であれば利息は約740円です。しかし、これをリボ払いで月々1万円ずつ返済すると、完済まで6カ月かかり、利息の総額は約2,500円程度になります。
ATM利用手数料について
キャッシングを利用する際、コンビニや銀行のATMから借り入れることが多いでしょう。このときATM利用手数料がかかる場合があります。
ATM利用手数料は取引額によって異なり、一般的には1万円以下の取引で110円、1万円を超える取引で220円程度です。借り入れ時だけでなく、返済時にもATM手数料が発生することがあるため、利用前に確認しておくと良いでしょう。
その他の手数料と費用
クレジットカードの手数料は、分割払いやキャッシングだけではありません。利用状況や場面に応じて、さまざまな手数料や費用が発生する可能性があります。
ここでは、普段あまり意識されることが少ないものの、知っておくべき手数料について説明します。カードを使う上で避けられない費用もあれば、注意すれば回避できる費用もあります。
年会費の有無と金額
クレジットカードには年会費がかかるものとかからないものがあります。年会費無料のカードも増えていますが、ゴールドカードやプラチナカードなどのステータスカードには年会費が設定されているのが一般的です。
一般カードの年会費は1,000円~2,000円程度、ゴールドカードでは5,000円~1万円程度、プラチナカードになると2万円以上かかることもあります。ただし、年間利用額が一定以上になると年会費が無料になるカードや、初年度年会費無料のカードも多く存在します。
年会費がかかるカードは、付帯する保険や特典が充実していることが多いため、自分の利用スタイルに合わせて選ぶと良いでしょう。
海外利用時のマークアップフィー
海外でクレジットカードを使った場合、マークアップフィーという海外事務手数料が発生します。これは現地通貨を日本円に換算する際の手数料で、利用金額の1.6~2%程度が一般的です。
例えば海外で1,000ドル分の買い物をした場合、為替レートに加えて2%の手数料がかかると、約2,000円程度の追加費用が発生します。国際ブランドやカード会社によって手数料率は異なるため、海外旅行前に確認しておくことをおすすめします。
ただし、海外で現地通貨を両替所で両替するよりも、カード決済の方が手数料を含めても有利になることが多いとされています。
遅延損害金と再発行手数料
支払いが遅れた場合には、遅延損害金という手数料が発生します。これは口座残高不足などで引き落としができなかった際に適用されるもので、年率14~20%程度で日割り計算されます。遅延日数が長くなるほど金額も増えるため、引き落とし日前には必ず口座残高を確認しましょう。
また、カードの紛失や破損で再発行が必要になった場合、再発行手数料として1,000円前後かかることがあります。ただし、カードのグレードや補償内容によっては無料になる場合もあります。
税金支払い時の決済手数料
最近では、自動車税や固定資産税などの税金をクレジットカードで納付できる自治体が増えています。窓口に行く手間が省けて便利ですが、決済手数料がかかる点には注意が必要です。
決済手数料は納付額によって異なり、1万円ごとに80円~100円程度が一般的です。例えば3万円の税金を納付する場合、240円~300円程度の手数料がかかります。カード利用で獲得できるポイントと手数料を比較して、どちらが得かを判断すると良いでしょう。
手数料を抑えてお得にカードを使う方法
クレジットカードを賢く使うには、無駄な手数料を避けることが重要です。少しの工夫で、年間を通じてかなりの節約になることもあります。
ここでは、手数料を最小限に抑えながら、カードのメリットを最大限に活用するための具体的な方法をご紹介します。日常的な買い物から大きな買い物まで、場面に応じた使い分けを心がけましょう。
1回払いと2回払いを活用する
最もシンプルで効果的な方法は、1回払いか2回払いを選ぶことです。これらの支払い方法を選べば、基本的に手数料は一切かかりません。
大きな買い物をする際、つい分割払いを選びたくなるかもしれませんが、手数料のことを考えると1回払いの方が結果的に安く済みます。どうしても一括での支払いが難しい場合は、2回払いを検討してみましょう。2回払いなら手数料無料で月々の負担を半分にできます。
ただし、2回払いは店舗によって対応していないことがあります。特にネットショップでは利用できない場合が多いので、事前に確認が必要です。
年会費無料のカードを選ぶ
カード利用にかかる費用を抑えたいなら、年会費無料のカードを選ぶのも1つの方法です。最近では、ポイント還元率が高く、付帯サービスも充実した年会費無料のカードが増えています。
年会費が永年無料のカードなら、カードを使わない月があっても費用負担はゼロです。複数のカードを持ちたい場合でも、維持費を気にする必要がありません。
また、年会費有料のカードでも、年間利用額が一定以上になれば翌年の年会費が無料になるものや、初年度年会費無料のカードもあります。自分の利用パターンに合わせて選ぶと良いでしょう。
ポイント還元を活用して実質的な負担を減らす
年会費がかかるカードでも、ポイント還元率が高ければ、実質的な負担を減らせる可能性があります。日常的な支払いをカードにまとめることで、年会費以上のポイントを獲得できるケースも少なくありません。
例えば、公共料金や携帯電話料金、スーパーでの買い物など、毎月必ず発生する支出をカード払いにすれば、自然とポイントが貯まっていきます。貯まったポイントを買い物や支払いに充てることで、トータルでの支出を抑えられます。
特定の店舗やサービスで高還元率になるカードを選べば、さらに効率的にポイントを貯められるでしょう。自分がよく利用する店舗に合わせてカードを選ぶのがおすすめです。
加盟店が支払う手数料とカード決済導入のメリット
クレジットカード決済では、利用者だけでなく店舗側にも手数料が発生します。それでも多くの店舗がカード決済を導入しているのには、手数料を上回るメリットがあるからです。
店舗側の事情を知ることで、なぜある店舗ではカードが使えないのか、なぜ最低利用金額が設定されているのかといった疑問も解消できるでしょう。
加盟店手数料の相場と決まり方
店舗がカード会社に支払う加盟店手数料は、一般的に利用金額の3~5%程度です。ただし、この料率は店舗の規模や業種、取引量によって大きく異なります。
大手チェーン店や百貨店など、カード利用が多い店舗では2~3%程度の低い手数料率が適用されることが多くなっています。一方、個人経営の小規模店舗や、客単価が低い店舗では5%前後、あるいはそれ以上の手数料がかかることもあります。
業種によっても手数料率は変わり、コンビニやスーパーなど少額決済が中心の業種は低め、バーやクラブなど高額取引が多い業種は高めに設定される傾向があります。
店舗がカード決済を導入する理由
手数料がかかるにも関わらず、多くの店舗がカード決済を導入しています。その理由は、手数料以上のメリットがあると判断しているからです。
- 顧客の増加につながる(カードが使えない店を避ける人が増えている)
- 購入単価が上がる傾向がある(現金の持ち合わせを気にせず買い物できる)
- 現金管理の手間が減る(レジ締めや釣銭準備の負担軽減)
- 代金未回収のリスクを避けられる(カード会社が立て替えてくれる)
- 団体客の獲得につながる(飲食店などで会計がスムーズ)
特にキャッシュレス決済が普及した現在では、カード決済に対応していないことが機会損失につながるため、手数料を支払ってでも導入する店舗が増えています。
手数料の上乗せ請求は規約違反
まれに「カード払いの場合は手数料をいただきます」と言われることがありますが、これは加盟店規約違反です。加盟店手数料はあくまで店舗側が負担すべきもので、利用者に転嫁することは認められていません。
また、「ランチタイムはカード不可」「最低〇〇円以上でないとカードが使えません」といった条件を付けることも、基本的には規約違反になります。ただし、これらはカード会社との契約上の問題であり、法律違反ではありません。
もし手数料の上乗せを要求された場合、現金で支払うか購入を控えるか、あるいはカード会社に報告するという選択肢があります。利用者が本来支払う必要のない費用を負担する義務はありません。